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AQUORIA
Lyric/さゆ
代償と引き換えに 得たのは2本の足
見慣れた耳元の 鰭(ひれ)に疑問ももたずに
逢いたくて 触れたくて
禁忌の扉を空けたの
そうしたら もう一度
微笑んでくれると思ったの
喉を焼く 痛みさえ
貴方の為なら愛しい
地に触れる 痛みさえ
歩ける喜びが消してくれる
だって可笑しいじゃない?
貴方を助けたのは私
通りかかったあの子が
愛されるなんてずるいわ...
※あぁ瞼(まぶた)の裏に焼き付いた
青い瞳の王子様
一目逢えたなら私を
きっと思い出してくれる
そんな浮かれた私を見て人は
「化け物だ!」と逃げて行った
気味悪い 化け物だ
たくさん石を投げられて
逃げたくても 逃げられず
暗く静かな地下に囚われた
なぜそんな目で見るの?
貴方を助けたのは私
抱きしめた感触をまだ
覚えているのに痛いわ...
※あぁ恋い焦がれ待ちわびていた
再会は牢に隔たれて
隙間から伸ばした腕を
滑稽そうに見下した
涙を流した私を見て彼は
「化け物め」と背を向けた
歌を歌おう もう叶わない恋の歌
歌を歌おう 人を惑わす愛の歌
とろけた牢番が差し出した鍵
抜け出して逢いに行くから
※あぁ青い瞳(ひとみ)の王子様
見開いていても綺麗ね
白い服を染めていく
鍵から溢れた赤い花
覗き込んだ私を見て彼は
「あの時の...」と目を閉じた
※あぁ消えてしまった憎しみは
海に還すこともできず
私の体を蝕んで
異形なものへ変えていく
羽搏いた私を見て海は
「さようなら」と波打った
代償と引き換えに 得たのは2本の足
故郷も愛し人も 失くした愚かなAQUORIA
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