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カラス
Lyric 恣意セシル
夕焼けの橙と駄々をこねるように
まだ青い空のてっぺん見上げれば思い出すの
「帰ろう」パパの声とママの声が飛び交う頃
誰もみな素通りしてあたしはひとりぼっちだった
ああ鳴り響く5時のチャイムに
ああ寂しい気持ち溢れていく
かげふみ たかおにもう行くの?「また明日」
悲しいおまじないにはぐれてく悲しい夕暮れ
自分の影が暗い地面にのまれても
足元見つめていつまでも遊んでいるよ
ぐんぐん沈んでく夕日が連れてきた夜に
埋め尽くされてく空気 ここにはもう誰もいないよ
ああ言ってはいけないお願い
ああ神様なんていないんだ
うるさいカラスに石を投げる まだ黙っていて
「カラスが鳴くから帰りましょう」歌う口塞いで
ママと一度だけ巡ったあの帰り道と
あの日つないだ手の温度以外欲しいものはないの
世界中のカラスと夕焼けを殺せばいい
世界中の帰る場所をみんな消してしまいたい
鳴り止まない5時のチャイム小さい頃のあたし
泣いているのお願いあれを止めて
どこにも帰れない
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