花と　茎もがれた
惨めな　ハルジオン(追憶の愛)
霞む　視界の中
思考　さえも閉ざしていく

安らかにと願うほど
心の余裕はない

あの日契った二人の小指(ゆび)は
温もりなくし彷徨っている
｢もう一度だけ｣ありふれたこと
呟きながら過去に想いはせる

冷えた　白い肌と
血の気　ない唇
長い　睫の先
歪んだ　共通点探す

触れた肌の冷たさが
神経を壊してく

愛しい気持ち伝えたいから
多くの言葉紡ぎ出したね
貴方の命(時計)もう動かない
忘れる強さ　そんなもの要らない

冷えていくこの躰は
君の手と同じだね

置いて行かないで　すぐに逝くから
薄れる意識　貴方探して
待ちわびた声　手繰り寄せても
もがれた花は枯れ果てていくだけ